徹底検証レポート

1.時計として
2.ダイビングに使用
3.メモリー
4.おまけ

1. 時計として

時計表示
 第一印象は「小型なのに表示が見やすい!!」。時刻表示は約6ミリのサイズと大型で表示し、市販のデジタルウォッチより数段と見やすい。腕に巻いてみるとポリウレタン製のベルトがやけにフィットする。オプションでステンレスとチタニウムの2種類のブレスレットも用意されているのがまたにくい。
 通常は現在時刻、曜日、月、日付を表示。自分の好みにより秒表示、デュアルタイム(2カ国の時刻表示)を優先的に表示させることが出来る。
ストップウォッチも標準装備されておりスプリットタイム測定、二人の時間測定が可能。エレクトロルミッセンスバックライトも装備されており、暗闇ではボタン操作によりバックライトが表示を見やすくさせる。もちろん、ダイビング中も点灯する。
 目覚まし時計も便利だ。ダイビング旅行中にもスティンガがあれば寝過ごすこともないかも?

2. ダイビングに使用
 スント「スティンガ」は新アルゴリズムのスント「RGBM」を採用している。マイクロバブルを予見しなかった従来のHALDENモデルとは異なり新しい安全性を提供してくれる。それは、安全停止、強制安全停止、100時間にのぼる残留窒素の追従、水面休息時間の監視などである。詳しくは後で述べることにする。


安全停止の表示
通常のダイビングでは水に浸けるだけで自動的にスイッチが入るので、電源は入れなくてもOK。水に付けると液晶機能診断の為に数秒間フル表示となる。その後バッテリーの残量をバーグラフで表示、更にはアラーム、バッライトの作動確認が出来る。
 ダイブモードでの表示は重要度の高い情報ほど大きく表示される。
ダイビング中、浮上速度をバーグラフで知らせてくれる。自分の浮上速度が把握できるって訳だ。アラームが鳴ってからではすでに速度オーバー。このバーグラフさえあれば速度オーバーをしないで済む。
 そしてスティンガはダイビング終了前には安全停止を推奨してくれる。3mから6mの間で3分間の安全停止の推奨をしてくれる。この3分は以外と長いが今までいかにいいかげんな安全停止をしてきたかがよくわかった。ダイビング中に、浮上速度を守らないと、強制安全停止が作動する。この場合は3分以上の安全停止が必要になる。これらの安全停止は無視しなければならない状況になった場合は、ロックなどはしない設計になっている。その代わりに、ペナルティタイムが計算される。これは減圧不要限界時間に影響してくるとのことだ。
浮上速度が速い場合はアラーム音と供に、バックライトが点灯する。


「シーリング」と「フロアー」の表示
減圧をしなければいけない場合には「シーリング」と「フロアー」で減圧可能な範囲をお知らせしてくれる。シーリングは天井で、フロアーは床。
言い換えればシーリングは減圧可能な一番浅い深度。フロアーはその逆の一番深い深度というわけだ。減圧指示が開始されて、このフロアーより浅い深度に突入すればアセントタイム(減圧時間)は減っていくのでひと安心だ。フロアーより深い深度に滞在すると、アセントタイムはどんどん増えていく。
水面休息中、休息時間が短いと判断された場合には「潜水注意マーク」が点灯する。このマークは減圧症のリスクが高いという意味だ。
「スティンガ」はダイビング終了後、5〜10分後に自動的に時計の表示となるので、大変に便利だ。

 「スティンガ」はナイトロックスにも対応しており、酸素の%の変更は当然だが、PO2も変更が可能だ。
このPO2(酸素分圧)は初期設定では1.4barとなっている。0.1bar刻みでの変更が可能なためその日の体調などでその日の最大深度の変更ができる。酸素曝露のバーグラフまで付いているので、曝露状態も簡単に把握できる。

ナイトロックス(EAN)モードでの表示
酸素%の変更は1%刻みで変更が可能。
手動で変更をするが、酸素%を変更後にダイビングをしない場合には、安全のため21%に約2時間後自動的になる。設定した酸素%でダイビングを行った場合は残留窒素が無くなるまで設定された酸素%は維持する。安全で使いやすいシステムだ。
 「スティンガ」はフリーダインビングにも対応しており、これは画期的だ。フリーダイビングモードでスノーケリングをすると、秒刻みのログが取れる。
 デイヒストリーメモリーではその日の一番長い息こらえ潜水の時間(秒刻み)、最大深度を表示する。

3. メモリー

メモリーディスプレイ
 スティンガは大容量のメモリーを誇る。なんと36潜水時間分だ。一回のダイビングを一時間として36ダイブスである。メモリーの内容は最大深度/潜水時間/最大深度時の表示した水温/潜水開始年月日、時刻/平均深度/水面休息時間/高度設定/個人設定/シーリングの無視/酸素割合/潜水中の最大酸素暴露バーグラフ/減圧潜水などだ。
さらにそのメモリーの内容を20秒ごとの深度で表示するプロフィールメモリーというのもある。
このサンプリングレートはPCインターフェイスと英語版のソフト「スント・ダイブマネージャー」を使うことにより10、20、30、60秒の間隔に設定を変更ができる。
なお、フリーダイビングのサンプリングの初期設定は4秒刻みであるが、本体操作により2、10、30、60秒に設定を変更できる。
このプロフィールメモリーにブックマークを入れられる。珍しい生物などを発見した場合などに水中で左上のボタンを押すと、潜水終了後にプロフィールメモリーをリコール中にブックマークが点灯する。
ついでにヒストリーメモリーというのもあり、ここでは経験通算潜水回数、経験最大深度、経験潜水時間が表示される。 
さらにフリーダイングのヒストリーを記録する。更に特記したいのは、PCへのダウンロードが可能である。これにダウンロードしてしまえば、ログブックの出来上がり。オプションで英語版と日本語版が用意されている。価格はソフトとインターフェイスのセットで英語版「スント・ダイブマネージャー」が22,000円日本語版「ダイブメモリーズ」は39,000円だそうだ。

【インターフェイス/ソフトのお問い合わせは】
A&Pコンピュータサービス
TEL03−3345−8814

4. おまけ
 当然、時差がある国へ行く最中には時刻変更が可能である。当然、残留窒素が残っていても変更は可能なので、機内でゆっくり変更が出来る。12/24時間計の表示が選択出来る。そして二カ国の表示が出来るのも嬉しい。
 潜水時間設定アラームでは設定した潜水時間になるとアラームで知らせてくれる。ブリーフィングで「ダイブタイムは60分」と約束をしたら50分位に鳴るようにセットをすれば約束の時間を過ぎてしまうこともない。特にマクロを撮っているときには時間を忘れてしまいがちな自分が怖い。
 最大深度設定アラームでは設定した深度に到達するとアラームでお知らせ。モルディブなどを含め、最大深度が限定されているポイントも少なくない。
 個人調整というのがあり、これはアルゴリズムを3段階から選択が出来るということだ。厳しいモードからゆるい?モードがあり体調などで判断して、自身で選択できるということだ。これは便利だ。
高所潜水にも3000mまで対応するので安心。でも3000m以上でダイビングはしないだろうけど。

 電池寿命はダイビングに使用しない場合は約2年。その他ダイビングの頻度によって減少する。姉妹製品「スパイダー」の35%UPだ。
電池交換はエフエル・コーポレーションにて行っている。6,800円(送料・税別)

 このスント社のフラッグシップモデルは常に、最高を要求するダイバーのために設計され、深く追求すればするほど「スティンガ」に勝るダイブコンピュータはあり得ないでしょう。